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一隅を照らす。
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最終日は6月1日、
 宿泊しているホテルで手に入れた、主要なお寺さんの開館、閉館時間の情報によると
 ほとんどが、9時ごろ~17時にもかかわらず
 東大寺だけは、午前7時半からあいているというので
 最終日は少し早めに宿を出て、東大寺を目指す。
 午前7時台だというのに、日差しは強く、宿からは意外と距離があり徒歩45分くらい。

 しかし、早朝であるせいか、修学旅行生も、外国人観光客も、鹿もまだ活動しておらず、ゆっくりと拝観することができるのでした。

 東大寺南大門 (国宝 鎌倉時代)にある、金剛力士像(国宝 各約8m)は、運慶、快慶らが69日間で作成したというもの、参拝者が下から見上げるときに畏怖を感じるように、頭部や肉感を強調した造形になっていると、以前テレビで見たことがあります。




南大門を抜けて、まずは大仏殿(国宝 江戸時代)へ。いい天気。


言わずと知れた、奈良の大仏様 毘廬遮那(ビルシャナ)仏です。(国宝 奈良時代 座高は約15メートル)
聖武天皇が、国家鎮守のために、当時の国民を総動員して作成に至った経緯については、平城遷都1300年の年にNHkでやっていたドラマでみました。(あくまでドラマですが、私の中ではあの配役を当てはめているので、たとえば興福寺を創建した藤原不比等は高橋克典だし、大仏創建に大きくかかわりながら大宰府に流された僧玄昉は市川猿之助なのです。)

それはそうとして、なぜか、大仏殿の中だけは撮影可能なのが、いつも不思議です。国宝だの重文だのっていう仏様は、ほとんどが撮影禁止だから。



大仏殿には、外にも何体かの大きな仏様が、大仏様の周囲を取り囲んでいます。
有名な?願いがかなうという柱の穴も、まだ人出が少ない時間帯で誰もくぐってはいませんでしたが、絶対に詰まる感じがしましたし、一人旅でハマってしまうのもシャレにならないのでチャレンジしませんでした。

その後、法華堂(三月堂)へ、法華堂はそれ自体が、さらに拝観料を500円払わなければならない・・・のですが、それはそれで、すごい仏像ゾーンとなっています。
法華堂自体は国宝であり、奈良時代のものですが、最近になって改修工事が行われたそう。それまで、本尊の不空羂索観音立像を中心に、合計16体の仏像(うち12体が国宝、4体が重文、14体が天平時代の作)が立ち並んでいましたが、管理上の理由があり、日光・月光菩薩などが、東大寺ミュージアムのほうに移されているそうです。

本来ならば、堂内で管理したいのだが、気温や湿度の管理、また、どうしても入り込む虫から受ける被害、万が一の災害からの被害を防ぐために、ミュージアムで管理せざるを得ない。というふうに、職員の方が離されていました。

その後、三月堂を経て、正倉院を横目に東大寺ミュージアムへ、ミュージアムは午前9時半からです。
平成23年10月に開館したという東大寺ミュージアム。なるほど、前回来たときは確かになかった。法華堂の日光・月光菩薩(国宝 奈良時代)や、四月堂の千手観音立像(平安時代 重文)が、空調の整ったスタイリッシュな空間に、ほのかなライトを浴びて、鎮座しています。

ミュージアムショップで、東大寺グッズをいくつか入手して外に出ると、もう、団体用の大きなバスがいくつも到着して、鹿せんべいを手に鹿に追われる修学旅行生が黄色い悲鳴をあげ(いや、せんべいを離せばいいんじゃ・・・)
日曜だということもあってか、何かてんやわんやになっている。
世界遺産になることはいいことなんでしょうが、なんだかすごいやかましい。
東大寺には、早朝に行くことをお勧めします。

そこから徒歩で、実は今回の旅の『最初の』目的地 奈良国立博物館へ。


  実は、奈良行を決断させたポイント1は、吉野の金峯山寺蔵王権現の特別公開
 ポイント2は、奈良国立博物館の、『なら仏像館』が、9月の初めから、改装のために長期閉館してしまうことを知ったからです。その前に、行きたいなあと思って。

 今回は、特別展として、『武家のみやこ 鎌倉の仏像展』をやっていました。この日が最終日(だったと思う)なので、両方見られるチケットを1300円で購入。
 特別展は主に神奈川県から(鎌倉の・・・だから、当たり前か)やってきた鎌倉仏たち、もちろん、飛鳥奈良時代のものとは、だいぶ時代も違うこともあるし、ダイナミックな表現のものが多く保存状態比較的良い。
 関東のほうの仏像にちょっとうといところもありますが、普段は鎌倉国宝館にいらっしゃる十二神将が勢ぞろいだったり、『仏像ワンダーランド 鎌倉・東京編』の表紙になっている、東慶寺の水月観音菩薩半跏像も出張なさっていたりして・・・
 そう思って、今、『仏像ワンダー・・・』を再度開いてみると、掲載されている仏様がだいぶいらしてたんですね・・・予習してからいけばよかったです。これから復習します(汗)

 その後、なら仏像館へ。建物自体は離れているのですが、地下通路でつながっています。
 休憩もかねて、ミュージアムカフェで昼食をとったのですが
 ・・・・高い。そして味はビミョウ。雰囲気はさすがに良かったですが。
 一番安いぶっかけそば系のもので、1000円くらい。あったかいうどんと小さいちらしずしの炭水化物セットが1500円くらいした。

 さあ、なら仏像館
 13室の会場、ほぼすべての展示物が仏さまという、まさにワンダーランドです。
 第一室だけで17体、配置の仕方がカッコイイです。
 そして、今回の旅からやむなく外した 室生寺(仙台で行われる室生寺展のために、仏さまが出張準備中のため、がんばって行っても拝観できないらしいので泣く泣く除外)の十二神将のうち2体が、なぜかありました。
 しかも、雑誌でよく見る未神ではないですか。
 しばし呆然としながら、未神のそばをウロウロ・・・・

 
 石仏や金銅仏、仮面や動物彫刻、大小合わせて合計約100体の像のあいだを
 あっちこっちと移動して思う。

 博物館は、(興福寺国宝館や東大寺ミュージアムでもそうだったけど)安置されていたお堂で管理できなくなったものや、長期間の保存のためには適しているし
 私たちも空調の整った、適度な距離で仏さまと触れ合えるのに適している。

 だけど、博物館にいる仏さまに、手を合わせる人はいない。
 線香もあげないし(管理上だめでしょうし)祈りをささげることもない。

 信仰の対象から、鑑賞するものになってしまう。
 それは仏さまにとって、この上なく残念なことでは?
 一抹の寂しさも感じつつ
 ~1300年、人類が守ってきたものを守り続けるためには
 やはり仕方がないのかな。とも思いつつ・・・

 外に出ると、灼熱の34℃、鹿もたまらず水の中です。
 
  

 JR京都駅まで徒歩で戻り・・・
 大仏プリン1個、自分のために購入して栄養補給
 かわいい・・・そして『大和茶』味を選択したせいか、甘さ控えめ。ぺろり。



 帰りの飛行機に乗るために、バスに乗ったのでした。(ちなみに、バス停から乗車券を買うところがめっちゃ遠くてびっくりしました。時間ギリギリに行ったら買いに行けませんよ。)

 伊丹空港でお好み焼き食べようと思ってたら、大行列で断念。

 自宅には21時ごろ帰宅しました。

 あとからカウントしましたら、御朱印だけで6000円(300円×20)使っているという。
 強行軍の大和路でした。
 まあ、ひとりの時はムリをするものです。

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