9年前の引継ぎ書

今日、仕事で何年か振りに会った人に　

実は最近結婚した妻が
転職して○○総合病院に勤めているのだけど
病院が大きいから、少数の専門職として
どうしたもんかと考えていた。

そのとき、何年も前に退職した人の引継ぎ書を読んで、その内容と熱い？思いにえらく感動した。
と、興奮気味に話したから、作成者の名前を聞いたら

あなただった。
ぼくは、ああ、その人のこと知ってる。
今は□□にいるんだよ。
一緒に仕事したことある。
妻はえらく感動していた、いつか会う機会があったら伝えてと言われていたのを、今思い出した。


私がその病院を退職して、今の仕事について9年
震災の年だった。
震災が起きたときは、肝炎が増悪して病休していて、当時非常勤勤務だったその病院の、上の方から
少ない職種なのに、休まれると困る。
正職員で雇う新しい人が、その資格も持っているから
無理して続けてくれなくても。
ということだった。
いい職場だったけど、非常勤はいざというとき、世知辛いものだということを噛みしめつつ
思いのほか、すんなりと
今の仕事が決まった。
私としては、本当に驚きだった。

急な退職だったこと、引継ぐ人が、資格はあるけど実務経験がほとんどない人だったこと
実際はその職場に、多少の未練もあったことから
懇切丁寧に作った記憶がある。
覚えたてのパワーポイントで資料を作ることが楽しく、カラフルでイラストもたくさん。
我ながら力作だ、後任に想いが伝わるかしらと
身勝手ながら思ったものだ。

内容は古くなっているはずなのに、最近までその引継ぎ書がその大病院にあった、もしかしたら今もあるらしいこと
時間を超えて、思いだけでも誰かに受け取ってもらえたのだな。
と、思ったら、じんわりとうれしくなった。

言われたときは、突然だったので、えー！ありがとうございます、私もがんばりまーす。奥さんによろしくお伝えください。
くらいしか言えなかったが。

あの職場は、実はとてもやりがいがあるところだから、体を壊さない程度に、患者さんのためにがんばってくださいと伝えたい。