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一隅を照らす。
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 今日の15時40分ごろの話です。
 おしごとで、とあるアパートに訪問に行ったのですが、
 駐車場に、小柄なおじいさんがいる
 駐車しにくいなあ・・・

 車を降りると、おじいさんは、太極拳をやっている。
 何か奇声を発している
 ・・・・
 目が合う。
 明らかに、なんか妙だ。

 声をかけてみた。
 シロクマ 「どうかされました?」
 じいさん 「・・・。」
 つぶらな瞳で見つめ返されるだけだ。

 ・・・・問題ないなら、仕事に移ろう。もう10分も遅れてるし
 アパートに入る前に、職場に電話連絡を入れて 
 シロクマ 「え~~っと、今、○○アパートの前なんですけど、△の件で、ちょっと確認したくて・・・・ ・・・はい。はい。・・・」
 
 じいさんは、私の乗ってきた公用車と、その隣の車に手垢をぺたぺたとつけながら
 中を覗いている・
・・
 ・・・怪しい。
 
 シロクマ 「・・・あ、じゃあそういうことで。    !あ、転んだ
 職場の人「えっ!大丈夫ですか???」
 シロクマ 「あ、私じゃないです、ちょっとなんか目の前でおじいさんが転んだんで、じゃあ、お願いします」

 じいさんはころんで、そして立ち上がって、車のまわりをぺたぺたしている。

 これはもう、声をかけないわけにはいかないだろう。完全に怪しいのだ。
 さっきは無視されたので、今回は可能な限りの鹿児島弁でいってみよう。

 シロクマ 「どげんしやったとですか」(*どうしたんですか?)
 じいさん 「  ・・・・・。」
 シロクマ 「お父さんな、どっからきゃったですか、こけ近くにすんじょっとですか」(お父さんは、どこからきたんですか?このちかくにお住まいですか?)
 じいさん 「 ・・・わからん」
 シロクマ 「お父さんな、名前は何さんですか?」(お父さんのお名前はなんですか?)
 じいさん 「・・・わからん。       ・・・○○ △△じゃった。」
 シロクマ 「おとうさんな、○○さんな。お年はいくつですか?」(お父さんのお名前は○○さんなんですね、年齢は?)
 じいさん 「おまんさあと同じくらいじゃっど」(あなたと同じくらいですよ)
 シロクマ 「・・・・。 ○○さんは、今日は病院かどっかからですか?」
 じいさん 「わからん」

 じいさんは、シロクマの手をぎゅっと握り、小鹿のような瞳で見つめ返すのみ。

 シロクマ 「家族の人が探しちょっかもですね~~」
 見渡すも、パチンコ屋の駐車場から、何人かがこちらを伺っているのみ。
 シロクマ 「近くの交番にいって、おまわりさんに相談してみますか?」
 じいさん 「行くが」

 つーことで、訪問先に遅刻しているにもかかわらず、更に遅れる連絡をして
 車に乗せて、5分先の交番に向かったのでした。
 その間、ちょっとシロクマにも不安あり。
 シートベルトもちゃんとしたし、鍵も閉めたけど
 イキナリ車に乗せられて不安のあまり暴れないとも限らないし
 太極拳しながら、なんか奇声を発してたしな
 拉致誘拐みたいに思われたり、仮にこの5分で暴れて事故でもしたら、どうしよ。

 私の不安をよそに、じいさんは、それまでぎゅっと私の手をにぎっていたのを離さなければならなかったのが不安だったのか、それとも、基本エロじじいだったのか、かわりに私の太ももあたりに手を置いて
 
 じいさん 「あんたに会ってよかった~~、こわかった~~」
 
 と、小鹿のように震えるのでした。
 んで、交番。

 シロクマ 「すみません、■■のパチンコ屋の隣のアパートの駐車場で云々・・・」
 
 奥から、わらわらと駐在さんが4人出てくる。じいさんは、交番の中にどんどん連れ込まれていく

 駐在さん① 「奥さんの名前は」
 シロクマ   「・・・奥、さんではないんですが、え~とシロクマです。」(・・・まあ、年齢的には十分すぎるくらい奥さんくらいのモンだから、訂正することもなかったかなあ、アホや 

 駐在さん① 「奥さんじゃないの、、住所と電話番号、念のため教えて」
 シロクマ   「・・・はい。うにゃららです」
 駐在さん① 「はい、おつかれさん、かえっていいよ」
 
 え~~??
 あっけな、ま、いいけど~~どうせあの調子じゃあ、じいさんもすでに私のことは忘れたろう。
 じいさんに、がんばってもいえないまま、交番の入り口でさっさと帰されたのでした。

 じいさんは、ちゃんと家に帰れたのでしょうか、きっと帰れたのでしょう。
 うちにも、認知症に半身くらいつっこんだ父がおります。
 情けは人のためならず、うちの父がどこぞで徘徊しだしたら、誰かどうぞ保護してください。

 じいさんが小鹿のようにおとなしかったのでいいのですが
 挙動不審がひどそうな場合は、ムリせず警察を呼んだほうがいいかもしれません。

 うちの母の昔の経験では、認知症で徘徊したうちのばーちゃんは自分のことは忘れてしまっても
 子供の名前(つまり、うちの父のこと)を聞くと、フルネームで答えたりしたそうです
 どこで仕事をしている、とかまで答えたそうなので、使ってみてください。

 んで、結局訪問には40分遅れて到着し、この話題で盛り上がったのでした。
 特に、「おまんさあと同じ年」と「奥さんは~~」と言われたことトカ、セクハラ?とか
 美談になってもいいのに、なぜか笑われるのでした
 

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以前のブログでははにわと名乗っておりました。
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